30cmウルトラ怪獣シリーズ No.13 『ミイラ怪獣ドドンゴ』 |
科学特捜隊のブレーンでもある岩本博士らの手により、鬼ノ台丘陵近くの洞窟から
7000年前のミイラが発掘され科学センターに安置された。だがその夜不思議な
超能力を使いミイラは復活、警備員二人を殺害し忽然とその姿を消す事になる。
緊急配備の中、警官隊に追い詰められたミイラ人間は下水処理場に逃げ込むが、
生捕りを望む岩本博士の願い虚しくアラシ隊員のスパイダーにより倒される。
しかし時を同じくして発掘現場である洞窟からは、主の絶命を察知し深い眠りから
覚めた守護獣ドドンゴが猛然と姿を現したのであった。
というのがウルトラマン第12話『ミイラの叫び』の前半部分ですが、ここで7000年
前という時代が実際どうだったかを検証してみると、日本では縄文時代の前期から
中期、世界史では中石器時代から新石器時代に相当します。
つまり人類は既に植林栽培する初歩的農法等が確立され、それなりの文明を持ってい
た訳で、到底ここで描かれている様な驚しいミイラ人間の形態をしていたとは思えません。
そこで考えられるのが異星人、つまり宇宙より飛来したエイリアンだったのでは
ないでしょうか?
科学的地球調査が目的なのか、それとも地球侵略の下準備なのか目的は
判りませんが、洞窟に描かれた壁画から恐らく当時の人類に対し巨大な怪獣を操り
神秘の力を持った神として君臨していたのでしょう。ただ長期間地球に滞在する中、
恐らくバクテリアや細菌に身体を侵され已む無く仮死状態で母星の救援を待って
いたのかも知れません。
エイリアンが怪獣を伴って地球に飛来した例は多く、印象に残るのは帰ってきた
ウルトラマンの『怪獣使いと少年』に登場するメイツ星人とムルチ、そして何より
ウルトラセブンが携行するカプセル怪獣が代表例ではないでしょうか。
何れにしても僕怪獣の末路は不遇な運命を辿る様です。
●スーツ解説
成田デザイン、高山造型による初の二人入りスーツで、同時進行で同じく二人入り
スーツのペスターが製作されました。製作時期は1966年7月~8月だそうで、
製作予算が増えた分かなり手間のかかった贅沢な作りのスーツだと言えます。
スーツアクターは前が荒垣輝雄、後ろが清野幸弘で清野氏用の覗き穴は右脇腹の
上辺りに数カ所開いています。
原型製作当初は両側に開いていると思い、入念に数枚ある左側の写真を調べました
がどうも右側だけに配置されている感じです。
主翼はそれぞれ付根部分の下にある1本の支柱で支えられ、その支柱は清野氏が
演技に合わせ上下左右に動かしていた様ですが、放送された映像を観た高山氏は
思った様な動きをしていないと漏らしていたそうです。ちなみに特技は高野監督に
なっていますが、円谷一監督がドラマと特撮の両方を演出したそうです。
また一度聞いたら耳に残る“ドドンゴ”の名称は満田かずほ氏が命名。
全高290mm(頭部まで)全長270mm 全パーツ数49点(特典パーツ2点含む)
※眼球は透明レジン注型 ※完成画像は特典のオープンマウスを使用。
(2010年12月販売 ※一般版権 ©1966円谷プロ)