“友好珍獣ピグモン”編 |
バリはパーティングラインに沿ってありますので全て削り落として下さい。
作業が終わればレジンウォッシュ(離型剤落とし)に撹拌しながら12時間ほど漬けます。
その後、中性洗剤とクレンザーで隅々までキレイに洗い流し乾燥させますが、
今回は更にノルマルヘキサンで全体をブラッシングしました。
歯ブラシは短いので鱗が上手く洗えません。ホームセンター等で売っている
毛足の長いナイロンブラシを使って下さい。
このノルマルヘキサンはブレーキクリーナーの主成分で、パーツを侵すことなく
強力な洗浄力を発揮しますので、PCの基盤洗浄にも使われています。
(Mac派の方はMighty Mouseのトラックボール洗浄にも使えますよ〜)
画像左のアセトンも同じ効力を持っていますがプラスチックは溶けるし、レジンでも
少し表面を侵す様です。ですので主な目的は塗料の剥離やツール洗浄に使用しています。
2)パーツの接着
各パーツの接着にはエポキシ系接着剤のマジックスムースを使っていますが、
もちろん他のエポキシ系接着剤でも問題ありません。
(但し硬化速度が早い程、接着力は弱くなります)
当然ですが接着面の塗料は剥がしておきましょう。でないと完成後接着面が外れ
ヒビが入ってしまいます。
マジックスムースはA剤、B剤を同量撹拌させますが、高粘度ですので普通の撹拌棒
では折れてしまいます。わたしの場合撹拌、塗布にはドッグ串を使っています。
パーツの間着部分はタイトに作っていますので真鍮線などの補強は必要有りませんが、
マジックスムースが硬化するまで時間がかかりますので、位置が決まったら瞬間接着剤を
点付けし、パーツを固定すると合わせ面がずれずに接着できます。
3)鱗パーツ(2、3,4)の接着
背中の鱗パーツですが左右を先に接着すると中央のパーツ(2)がきれいに収まらず、
画像の様に首の付け根部分が大きくずれてしまいます。
接着順は中央の鱗パーツ(2)を先に接着固定し、続いて左側(4)、右側(3)と組んで
いくとキレイに収まります。(左右は擦り合わせながらはめ込んで下さい)
4)下地塗装
サフレスにはフィックスプライマーのクリア、通常版はソフト99のプラサフを使いました。
完全に乾燥した後、マスキングテープで塗料が剥がれないか確認をします。
5)各パーツの接着
ベース台をガイドとして利用し、両足を接着します。
ベース台なしでも自立はしますがこの後に付ける風船などで不安定になり、
転倒する場合がありますので基本ベースに乗せる事をお薦めします。
両足・ボディの位置が決まったら首を取り付けますが、股間と鼻が一直線に
なる位置が正しいので、定規などを使ってセンターを出して下さい。
襟と鱗が干渉する場合は慎重に擦り合わせて下さい。
どうしても中心線が取れない場合は下の画像の赤で四角く囲んだ箇所を削って下さい。
首周りは多少ゆとりを持たせてますので不安定な場合はエポパテをスペーサー
にして安定させます。(矢印)
6)基本塗装〜仕上げ
ピグモンの基本塗装は赤と白ですが、これをラッカー塗料を使いエアブラシで塗り分けます。
全体を白で塗装しますが今回はその白に少しホワイトパールを混ぜています。
赤はMr.COLOR 114のRLM23レッドを基本にクリアーオレンジ、クリアーイエロー、それと
発色を良くする為に171番の蛍光レッド(艶消)を混ぜてみました。
下は基本塗装が終わった画像で、向かって左がサフレス、右が通常塗装です。
通常塗装の方が重みがありいい感じですが、色相はこれ以上彩度明度共に
明るくならず色の幅は制約されました。
サフレフの方は全体的に透明感があり、この後の作業であるエナメル塗装で
かなりメリハリが出そうです。
エアブラシを使って影の部分を暗い同系色(レッドブラウン)で吹き付けます。
首の周辺は新造部分ですので忠実に着ぐるみを再現したい方は明るいまま
残すとよいでしょう。顔面のTゾーンもレッドブラウンで塗装します。
この後はエナメル塗料を使って細かく塗り分け、全体に色のバリエーションを
持たせます。ラッカーの艶消しクリアーで泣き止め(オーバーレイ)をして、
同じ行程を2、3回繰り返します。
指や足の関節も墨入れでアクセントを付けますが、黒原色は使わず複数の色を
混色して黒に近い色を作り、それを使いましょう。
本体を乾燥させてる間にベース台や花を塗装します。
ベース台はエアブラシ、エナメルで塗った後、ドライブラシでメリハリを
付けます。花は下地をイエローでエアブラシした後、エナメル筆塗りで赤、
緑を塗ります。
全体を塗り終えたらアクリル系のクリアで目やクチビルに艶を差します。
クチビルはあまりテカテカにしない程度に。
使うアクリル塗料は最近ボークスでも取り扱いをしているvallejo (ファレホ)
のグロスメディウムを使います。