日本人必見映画!『超高層のあけぼの』 |
みなさんは東京千代田区霞ヶ関に立っている霞ヶ関ビルってご存知ですか?
地上147メートル、36階建ての超高層ビルです。
でも超高層ビルは?と聞かれたらサンシャイン60や六本木ヒルズは知っていても、
このビルはもはや他のビルに埋もれてしまうくらいの高さですし、
ただの高層ビルとしか思われてないかも知れませんね。
しかしこのビルこそが今から41年前(1968年)、地震国日本にあって初めて柔構造による
高層化を実現し、高さ31メートルまでというそれまでの建築基準を撤廃させた、
言わば超高層建築の先駆けとなった建物なのです。
この映画はその完成に至る迄の長い道のりと、先駆者だけが味わう
苦難の道に立ち向かう男達の物語なのです。
でも、な〜んだ、プロジェクトXの映画版か・・・などと侮るなかれ。
キャストは池部良、松本幸四郎、丹波哲郎、木村功をはじめとする
日本映画界の豪華俳優陣。(とっぽいにいちゃん役で田村正和も出ています)
また小林昭二や南廣、池田駿介(MATの南隊員ね)といった
特撮ファンにお馴染みの俳優さんも出演しています。
それから何と言っても音楽があの伊福部昭ですから、画面全体に重厚な伊福部サウンドが
ずっしりとのしかかり、ドラマ全体の臨場感を高めています。
特に関東大震災の回想シーンでは、崩れ落ちる建物、被災都民の様子等は
正しくあの初代ゴジラを彷彿させてくれています。
(震災後のシーンでバックに流れるは音楽は確か平和の祈りだったかな?)
とにかく今の日本人が失っている未知への挑戦と情熱を思い出させてくれる映画ですので、
ぜひご覧下さい。
2時間40分の長編映画ですが途中休憩時間も入っています。(笑)
でもそのバックに流れる音楽ももちろん伊福部昭ですけどね。
こうなると石原裕次郎の『黒部の太陽』ももう一度観たいなぁ。
製作:日本技術映画社(現カジマビジョン)
1969年 全国東映系劇場公開作品
(C)2009カジマビジョン
DVD¥4,935にて発売中
※余談
69年に映画を観て感動し、71年に東京へ行った時(小学生のガキでしたが)
念願の霞ヶ関ビルに登り、東宝模型から発売されていた
霞ヶ関ビルのプラモデルも買って組み立てました。
1/500スケールで高さが30センチほどありましたが、その仕様が貯金箱っ!?
こんなでかい貯金箱って・・・・一体いくら貯まるんだ、、、と、当時思ったものでした。