遅蒔きながら“永遠の0”観てきました〜。 |
原作を読んでから観ようと思い、本は買っておりましたが時間がなく読んでいません。
しかしうかうかしていたら劇場公開も終わってしまいそうですので、急いで観に行っ
た次第です。
〈ここから先はネタばらしもありますので、まだ観てない方は読まないでね〉
さてその感想なのですが、過剰に期待し過ぎていたかも知れませんが、はっきり
言って期待ハズレでした〜。
やはり戦後生まれの原作者と監督では極限状態に置かれた人間の心理を掴み
きれてなく、今の価値観で想像する事しか出来なかったのですかね〜?
百田さんも山崎監督も好きな方のなのですが、タッグを組んで挑むには選ぶ
作品を間違えた気がします。次回があるならぜひ『海賊とよばれた男』あたり
で再挑戦していただきたいものです。
で、その具体的な感想ですが、気になる部分は多々あるにせよ、兎に角納得出来
なかったのはあれほど仲間から臆病者と罵られながらも妻子のために生きて帰る
事に執着していた宮部が、いとも簡単に特攻隊員に志願した事。
もちろん教官として多くの未来有望な学徒兵に死に方を教え、その教え子が体当
たりする前に本懐も果たせず儚く撃墜される現実を悲観したのは判りますが、
真珠湾攻撃から数々の修羅場を生き抜いた男なのにあの落胆はないと思います。
同じ描くなら52型を譲った搭乗員を庇って撃墜される方が、その託した思いを
守りそして妻子に届けるという意味でもまだ自然だったのではないでしょうか。
もうひとつこの映画に入りきれなかったのは、主人公である宮部に最後まで共感
出来なかった事です。はやり仲間が死にもの狂いで戦っている最中に高みの見物
はないでしょう〜。そこは徹底的に仲間を守って戦い抜き、それでも助ける事が
出来ず、最後は自分の教え子さえ守る事が出来ない。本当に助けたいなら自分
の命を惜しんではいけない...という流れの方が主人公として相応しく、日本人
の心の根幹である“和”の心も描けとても美しいのではないかな〜って思います。
あと色んな戦争物からネタを拝借しているのもちょっと気になりましたね〜。
そんな感じで加齢のせいで涙もろくなった私でさえ全く泣けませんでした〜。
しか〜しっ!!CGシーンでは大泣きぃ〜〜〜。(琴線がおかしいのかな?笑)
そのシーンとは機動部隊旗艦赤城が大海原を航行する冒頭のシーンと、タミヤが
3Dデータを提供し枕頭鋲まで忠実に再現された21型の美しく優美な空戦シーン。
どちらもCGですが、さすが白組!いい仕事しております。
なのか、全長260メートルの赤城にしては航跡が小さいのはご愛嬌?
《余談》
劇中、ひらパー兄さんが「艦攻が海に墜ち3人の命が一瞬で吹っ飛んだ・・・」と嘆く
セリフがあったかと思いますが、「じゃ〜一式陸攻はどうなん〜?防弾が貧弱で
12.7mm弾の一掃射で火がつき墜落。ワンショットライターと揶揄された機体には
7人も乗ってまっせ」と突っ込んでしまいましたがな。
これも映画に集中出来なかった理由のひとつですが、もしかして性格悪い?(笑)